熊本震災避難所でのボランティア治療に熊本を訪れました。
2016年5月1日から7日迄の7日間、114名の避難している方々を治療させて頂きました。
熊本のシンボルである熊本城被災は、震災の痛ましい現状でした。
熊本空港にアプローチする機上から熊本の町を観ると、青い色の屋根が非常に目に付きました。
「熊本の方々は青い瓦屋根が好み?」
と思いました。
しかし、地上から観察するそれらの屋根の青色は、被災した屋根を応急処置するために使用したブルーシートの色でした。目に付いた数だけ震災の影響を受けた家屋が限りなく私の視界に広がりました。
沢山の避難する人達を治療させて頂きました。
でも、被災した方々全体からしますとほんの微々たる人達への事でした。
椅子に座るお年寄りは、介助なしでは1人でトイレにも歩いていけず、腰が曲がり、寝る時は横のみで、仰向けに寝ることも出来ませんでした。
今は、背をほぼまっすぐに伸ばし杖なしでも歩け、仰向けに眠ることも出来るようになりました。
避難所生活する方々の特徴的な症状
過酷な環境で寝泊まりの避難する人達は、過度な緊張状態継続から交感神経優位な状態の長期間継続等による自律神経のアンバランスが原因となっているのでしょうか、
・触れただけで身体中に痛みを感じ、夜眠ることも出来ないでおられる方々、
・後頚部や肩甲間部・膝等の痛み、腰痛の症状がおきたり、以前からあった症状が悪化したり、
・長期間の過緊張が原因か、三十代の青年は後背部に痛みを感じ仰向きで寝ることができない。
・圧迫骨折による腰部痛で鎮痛剤服用が常時必要で、歩く時は杖が必需品だった方、治療後杖を忘れ、届ける一コマも。
・自覚症状はないが、治療後の感覚の変化で疲労蓄積を実感できた職員の方々。
鍼灸治療は、避難所生活により発生する多彩な症状に苦しむ全ての人達に対して、非常に効果的であった、と私は実感できました。
鍼灸マッサージ師の方が、
もし、このHPをご覧になりましたら、
熊本で避難している人達のために
あなたの技術を、お役立てること
ぜひとも、ご検討下さい
そして、実現できること
私は願っております
治療家としては、単期的でなく、施術した患者さんへ継続的に関わっていける事が望ましいと思います。避難生活する人へたとえ1回のみの治療しかできなくとも、ゼロよりは格段に良いよう、私には感じられます。
私は、この七日間のボランティアで、沢山のことを体験しましたし、治療家として学ぶことも出来ました。
私達治療家がボランティア活動する中で、避難する人達の笑顔にたくさん出会うことも出来ます。
帰路、空港へ向かうバスの中から見た風景です。
農業用水を汲み上げるポンプ小屋が潰れてしまっています。
例年なら5月は田植えシーズン真っ盛りのはず、水田に水を供給する為、フル稼働の時期でしょう。
そういえば、田植え風景も田植えされた水田さえも、今回の七日間、1カ所も私は観ることありませんでした。
水田迄も震災の被害に遭ったようです。
農家の人達は田植えにいたる状況ではなかったのでしょう。